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ファゴットリードの作り方
| 第1部 リードの作り方(プッペの作り方)
リードを作ってみましょう。
ここにご紹介するリード作りの製作方法は世界中にたくさんあるリード作りの方法の中のひとつで「山上流」と思っていただけると幸いです。
今まで、培ってきたいくつかの方法を皆さんと共有できたらと思い公開させていただきます。
私はプロファイルドケーン(写真1)という丸材から加工してリード材の裏表を削ってある材料からリード製作をスタートしています。
写真1
1. リード材の硬さを硬度計を使用して硬さを計り、その硬さによっていくつかに分けます。
2. 30分程水に浸した材料を、それぞれの硬さにあったシェーパーを使用してリードの形をとります。私は次のシェーパーを使用しています。いずれもリーガー社製で、No.2のクビの部分を細く加工したもの、No.1、No.4、No.11、No.2、です。
*ここでの注意はブレードの削り出しの部分を正確に記してその裏側にカッターの刃を当てて2つに折ることです。
3. 第2ワイヤー、第3ワイヤー、チューブの部分の端の位置の印を付けます。(下図参照)
4. 第2ワイヤーの位置からチューブを作る部分の内側をカッターを使って『面取り』をします。
5. 『面取り』した第2ワイヤーの位置からリードの振動部に向かって、第2ワイヤーからの『面取り』を延長するような気持ちで、細かい紙ヤスリ(#800ぐらい)を使用してチューブからブレードの境目ぐらいまでを『面取り』します。(下図参照)
6. 印を付けたチューブの余りの部分を爪切りを使い片側だけ切り離します。
7. 第1ワイヤーの位置に針金を巻き付けます。
8. チューブの余りの部分がまだ残っている側の余りを爪切りを使いもう一方に揃えて切り離します。
9. 第2ワイヤーの位置からチューブの部分にカッターを使って6本切れ込みを入れます。
10. チューブの部分の端からマンドレルを印の位置にチューブの端を合わせます。
11. 第2ワイヤーの位置に針金を巻き付けます。結び目は第1ワイヤーとは反対側になるようにします。
12. 第3ワイヤーの位置に針金を巻き付けます。結び目は第1ワイヤーの結び目側、即ち第2ワイヤーの結び目とは反対側になるようにします。この時リーガー社製のペンチを使用して、刃から見て先端側にある丸みの部分を使ってチューブの上から"甘噛み"するような感じで形を整えていきます。
13. ドライボードで一昼夜ほど乾燥させます。
14. 乾燥させたプッペの各ワイヤーは緩んでいるので中にマンドレルを差し込んでペンチで締め直します。
第2ワイヤー、第3ワイヤーの順で締めます。なお、第1ワイヤーの針金は締め直しません。再度第2ワイヤーから第3ワイヤーの下に至るまで、ペンチを使って丸みを付けます。
15. 第2ワイヤーから第3ワイヤーの間にセメダインを塗って、麻糸を巻きます。
16. 糸を巻いた第2ワイヤーから下の部分にセメダインを塗って固めます。
17. 十分にセメダインが乾いたら、リーマーを掛け、チューブの内側をボーカルに適した太さにします。
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